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深町貴子(ふかまち たかこ)

神奈川県川崎市生まれ。
東京農業大学短期大学部卒業
園芸家
有限会社タカ・グリーン・フィールズ 専務取締役
グリーンショップ「GREEN LIFE TAKA」オーナー
東京農業大学短期大学部生物生産技術学科非常勤講師(バイオセラピー論・園芸療法概論)

現在、NHK「趣味の園芸 やさいの時間」講師のほか、NHK「あさイチ『グリーンスタイル』」コーナー講師としても活躍中。
http://www.taka-greenfields.com/site/

■今までのブログ一覧


「寒くても、一歩前へ…」

2013.12.01 Sun

こんにちは。深町貴子です。

寒さが厳しくなってきましたが、師走の忙しさで汗かいています。

う〜ん…冷や汗っていうのかな?

お元気でしたか?

風邪が流行っているそうですので、お気をつけ下さい。


人は慌ただしそうにしていても、

ベランダの植物たちは忙しそうではなく、成長がゆっくりになりましね。

急いで水をやらなくても、水枯れという心配も少なくなりました。

しかし、これからは凍結によって枯れる心配が出てきます。

水やりは暖かい日の午前中にしましょう。

午後や夕方からでは、気温が低くなるために水分の吸収が抑えられ、

土の中に水分が残ってしまいます。

それが霜や凍結の原因になります。





寒くなると、私たちがマフラーや手袋をするのと同じように、

鉢植えの植物たちにも、防寒のために手を貸してあげましょう。

株元に枯葉や腐葉土でマルチングしましょう。

根を霜から守ることができますよ。

今年は落葉が遅かったので、今頃道路や庭に溜まっていませんか?

自然の姿は面白いもので、

下草にとって必要な時に、木々たちから布団をかけてもらうのですよね。

だからちょうど今なんです。


寒くなると、たった1歩なのに、ベランダにさえ出なくなります。

でも、時々屋外にいる植物たちに声をかけてくださいね。

近づいてみると、この寒さに耐えているのは植物たちだけではなく、

虫たちもなんです。

小さな虫たちは越冬するために、暖かい植物の側にいます。

さらに1か所にギュッと集まって、おしくらまんじゅうをしているはず。

アブラムシもあまり動かずにまとまっているので、発見しやすいです。

冬の間に補殺しておくと、春に爆発的に増えるのを抑えることができます。


何も植わっていない鉢や花壇スペースがあったなら、

土の天地をひっくり返し、よく耕しておきましょう。

土の中には害虫の卵もあります。

寒風にさらすことで、害虫駆除にもなるんです。


寒くても、やることはいっぱいあります。

暖かい格好をして、庭やベランダに出てみましょう。

きっとたくさんの発見がありますよ。

寒いと園芸作業は暇だなあ〜なんてことはないって話よね。


そうだ!

以前、11月のブログで水耕栽培について書きましたよね。

あの時の小松菜は、小さくても葉数が増えてきました。

室内オンリーですが、ちゃんと本葉が出てきましたよ。




スポンジの裏は、根がしっかりと出てきていますね。

根が見えたら、植え替え時です。

つまり定植。




台所スポンジで育てたから、

台所にあるもので容器は済ませました。

小さな保存容器の底部分に穴をあけ、

その上にスポンジ苗をのせます。





周囲はバーミキュライトがたまたま在庫であったので、

それを入れました。





バーミキュライトは土ではありません。

ヒル石を高い温度で焼いて、膨張させたものです。

水耕栽培に使う培地は、無菌のものでなければなりませんので、

養分が入っていない鉱物がいいでしょう。

ゼオライトやパーライト、ハイドロボールや砂利等でもできます。





株間3cmぐらいは欲しいので、間引きもします。

苗がセットされているのが栽培地(容器)で、

下部に養液タンクを作ります。

重ねても安定している容器を見つけ、

セッティングします。





養液タンクには水耕栽培用の溶液を入れ、

無くなったら、足していきます。

容器が小さいので、こまめに水を入れ替えることになり、

その為に酸素を入れなくても栽培できるんですよ。


寒がりの私…

ベランダはすっかり静かな景色(育てているものが少ない)になったのに、

家の中の窓際は、ギュウギュウ…





室内栽培はどうしても光が不足しがちです。

日照量が少ない場合は、ライトが必要です。


ということで、我が家の窓際は、夜の間も長い時間ライトがついています。

となりの亀(ペット)が、最近寝不足ぎみなのは、たぶん私のせいだな。




手前にあるのは、牛乳パックで育てている野菜たちです。

ラディッシュもかわいい双葉になりました。

その奥のからし菜やレタスはもう収穫できています。

たった30×30cmのスペースに、

5種類以上の野菜を作っているって、なんだか面白いですね。


冬の間は頭をひねるにはちょうどいい季節。

お正月にコタツに入って、ミカンを食べながら….

来年、どんな植物を育てようかと、計画してみてください。

皆さんもご自分のアイデア栽培で、

楽しい園芸ライフを目指してください。


よいお年を!