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深町貴子(ふかまち たかこ)

神奈川県川崎市生まれ。
東京農業大学短期大学部卒業
園芸家
有限会社タカ・グリーン・フィールズ 専務取締役
グリーンショップ「GREEN LIFE TAKA」オーナー
東京農業大学短期大学部生物生産技術学科非常勤講師(バイオセラピー論・園芸療法概論)

現在、NHK「趣味の園芸 やさいの時間」講師のほか、NHK「あさイチ『グリーンスタイル』」コーナー講師としても活躍中。
http://www.taka-greenfields.com/site/

■今までのブログ一覧


「我が家のミニ温室は…」

2014.11.10 Mon

こんにちは。深町貴子です。
 
来年のカレンダーをあちこちで目にする機会が増えました。
それもそのはずです。カレンダーも残すところあと2枚ですもの。
ここから年末に向けて慌ただしくなりますね。もちろん庭や畑の作業も大忙しです。

初冬を感じさせる11月…気温も20℃を下回るようになってきました。
もうそろそろ夏野菜も片づけなければ….と思いつつ、あともう少し…
え〜?まだ片づけていないの?と言われそう…。(笑)
写真はカラーピーマンです。完熟させてから収穫するカラーピーマンやパプリカは、色がつくまで時間がかかります。
その為、いつも我が家では秋の終わりまで収穫していることが多いですね。



ゆっくり完熟させたピーマンは甘くて美味しいんですよ。
株元に植えていたクローバーは、来年も使いたいので鉢上げしようかな…。
クローバーは暑さには弱いですが、寒さには比較的強い植物です。なので、ポットに収まりやすい大きさに株分けし、
来年もまたコンパニオンプランツとして大切に使おうと思います。
園芸用のクローバーでもちゃんと越冬できるか、実験だ!

先月はグッと気温が下がったのに、11月に入ってからはちょっと暖かいかしら? 先月慌ててミニ温室のピニールの張替えや、新しいミニ温室を購入したけれど、そんなに急がなくても良かったのかな?
でも、やがては冬がやってくるわけで、気温の低下は止めることができません。なのに…
カボチャを育てています。
この時期に?そうなのです。
撮影でどうしても必要で、8月にタネをまき、年内に収穫できるように育ててきました。先日、やっと収穫可能な葉の枚数で雌花が着きました。よし!いけるかも?
開花を今か今かと待ち、人工授粉です。雄花を摘み取り、花びらを取り除いて、雌花の元へ…

あれ?
今、なんかいる?




再度、葉の下を覗き込む…。




あ!
やあ…カマキリさん。

温室の中は暖かいものね。カマキリさんが住んでいるなら、安心です。
困った害虫は、退治してくれるもの。
ということで、また私のお友達がミニ温室の中でボチャと一緒に住むことになりました。
でもカマキリって越冬できないと聞きますが、ハウスの中だとできるのかなあ…。
観察しながら見守りたいと思います。



温室は時々換気をしますが、ほとんど締め切っていますので、授粉をしてくれる虫は入ってきません。
カマキリが受粉をしてくれていたら、面白いと思うけれど、それは無理ですね。だから人工授粉をしています。
カボチャの人工授粉は7時ぐらいになんてよく聞きますが、それは夏のおはなしです。
今は気温が低いのであまり早すぎても、受精できない場合もあります。
よく晴れた暖かい日で8〜10時ぐらいまでに受粉作業をしましょう。

ミニカボチャの収穫は開花からおよそ35〜40日。収穫は年を越してしまうようです。
どうか….ちゃんとできますように。



大きな丸い葉っぱが窮屈そうに見える右側の温室がミニカボチャです。
葉の枚数が多いので、気温が高くなると蒸散した水分でビニールの内側が結露します。
ハウスの中の鉢土は乾くのがとても早いですよ。毎日必ず水分量をチェックしましょう。
できれば最高最低温度計も中に入れておくと良いですね。日中の気温と、夜温がどれくらいかが把握できます。
カボチャの生育適温は20〜25℃です。理想温度に近付けるように、換気と保温を繰り返します。

最近ではこんなミニ温室がホームセンターなどで手軽に購入できます。
ベランダなので、あまり大きなものや背の高いものは置けませんが、様々なサイズのものが販売されています。
たとえビニールが破れても、替えが売られているので安心ですし、春から夏は防虫ネットを被せて虫除けハウスとして使っています。
ただ難点は軽いために風で飛びやすいことです。
設置する際は重たい鉢を入れたり、どこかに紐で結ぶなどして、動かないように固定しましょう。
今回の人工授粉は果たして成功したか?次回のお楽しみですね。
ではまた!





深町貴子