Slide 1 Slide 2

 


深町貴子(ふかまち たかこ)

神奈川県川崎市生まれ。
東京農業大学短期大学部卒業
園芸家
有限会社タカ・グリーン・フィールズ 専務取締役
グリーンショップ「GREEN LIFE TAKA」オーナー
東京農業大学短期大学部生物生産技術学科非常勤講師(バイオセラピー論・園芸療法概論)

現在、NHK「趣味の園芸 やさいの時間」講師のほか、NHK「あさイチ『グリーンスタイル』」コーナー講師としても活躍中。
http://www.taka-greenfields.com/site/

■今までのブログ一覧


「ベランダの生態系が固定してきた!」

2015.6.4 Thu

こんにちは。深町貴子です。

爽やかな新緑の季節は短く、
いっきに暑さがやってきました。
今年の初夏は暑い!たぶんこの先の夏も暑い…

でも真夏が来る前に梅雨がありますね。
今年の雨はどうかなあ…




最近まとまった雨が降っていないので、
、 天候不順により、野菜の生長が遅く、
お野菜は高騰中。
なかでもキャベツは例年の3〜4倍だとか…。
うひゃー?そうなんだ。

だったら、もっとキャベツをつくるのだったなあ。
今頃、しまったと思う。
でも、ベランダもプランターも限りがあるので、たくさんは作れないよね。
まあ、またタネを蒔けばいいさ。



ベランダ菜園は、基本的に自分で水やりするものなので、
雨による水不足はないです。
今年のキャベツは美しい〜
しっかり結球してきました。
苗づくりから防虫ネットの中で育てているから、
傷がほとんどありません。
まわりにレタスやセロリなど、科目の異なる野菜も一緒に育てていました。
もちろんコンパニオンプランツとして植えています。
当然、モンシロチョウは寄り付きません。
日々、蝶の卵もチェックしていましたしね。

生育の前半で苦労したのはナメクジ。
葉をガシガシと食べられました。
夜に毎日見回りをして補殺していました。
結構大変でした。

殺虫剤はどうしても必要な時は使います。
でも、乱用してはダメです。大切な益虫もいなくなってしまいます。
ほらココ…
エダマメの葉裏でジッとしているのは小さなカマキリです。 カマキリは動くものなら、なんでも食べてくれます。 ちょっとシャイですが、カッコいいんだよ。



ん?でもエダマメのところにいて、
何をしているの?

それはね、カメムシを食べていました。
ええ?でも、このカマキリこんなに小さいのに、カメムシより弱そう?
まだ産まれて間もないですね。

でも、小さくったって、立派なハンターです。
産まれたばかりのカメムシをムシャムシャ…
す、すごいわ〜

我が家は長い年月をかけて、ベランダで多くの植物を育て、多くの虫を呼び、
小さな生態系をつくってきました。
最近になって、それがようやく形になってきた気がします。
アブラムシの種類も豊富ですし、
いつの間にかナミテントウムシの種類も豊富になりました。
カマキリも生まれ、クモもたくさんいます。
虫嫌いな方には、辛いかもね…(笑)

この時期、大量のアブラムシが発生しますが、
発生する場所や時期が決まっていて、そこに益虫たちが集まってきます。



写真はキュウリの葉裏。
黒くて赤い星が2つある「ナミテントウムシ」です。
ちなみにナミテントウムシは交雑種が多いので、いろんな色や星の数のものがいるのですよ。
かれらはアブラムシを綺麗に食べてくれました。
もう、お腹いっぱい….という声が聞こえてきそう。
お願いだから、隣の鉢にも出かけてほしい…..私の声は聞こえないのかなあ…涙

ベランダで植物を育てていると、植物の事だけに意識が向いてしまいがちです。
でもね、植物を育てるということは、環境を育てるということでもあるのです。
植物だけを守ることはできません。
だって、植物たちは昆虫や微生物と仲良しなのだもの。
あなたの側にいる植物にも、たくさんの昆虫たちが訪れているはずです。
見つけたらぜひ、聞いてみてほしい。
「あなたはなぜここにいるの?」って…
必ず理由があります。
その理由をアレコレ想像してみてください。
きっと庭やベランダの景色が違って見えると思うのよ。

あ…そうそう。
こんにゃくはどうなったか気になる?
地上部は枯れてなくなりました。
今は土の中にこんにゃく芋だけが、残っているはず。
小芋が出来ているといいなあ?
晴れ間が続いたら、掘り上げてみますね。
さて、暑さがますます厳しくなってきました。
園芸作業する時は帽子を忘れずにね。
ではまた!






深町貴子