暑中お見舞い申し上げます。深町貴子です。
さらに…暑くなってきましたね。
梅雨明けはもうすぐでしょうか。
子供たちは夏休みが近いので、ソワソワしています。
梅雨入り前は冷夏の予想が出ていましたが、
結局、気象庁でも平年並みと修正され、
やっぱり今年の夏も暑いらしいですよ。
我が家では真っ白いゴーヤーがなりはじめました。
まずはグリーンカーテンをつくるため、
花を摘み、葉を茂らせてきました。
梅雨明け前に、どうにかカーテンが間に合った感じです。
緑の葉に真っ白い実がたくさんなることを想像して、
涼しんでおります。
夏に強いのはウリ科。
私たちの体を冷やしてくれるのも、
ウリ科野菜ですよね。
我が家ではゴーヤーの他にもキュウリ、
マクワウリやメロンやスイカがなりはじめました。
産毛が生えた小さな実が、みるみる大きくなっていく様子は、
嫌になりがちな夏の水やりを楽しくする要素にもなるんです。
しかしまあ…
また寝苦しい夜がやってくるかと思うと憂鬱ですね。
熱帯夜になると、上手く眠れないし、
翌日になっても疲れが取れない…なんてことが多くなります。
それは寝ている間も汗をかき、体力を消耗してしまうからです。
この症状は動物も植物も同じです。
気温が高いと植物の呼吸量が多くなり、その分体力を消耗します。
できるだけ夜間を涼しくすることが、生育を良くするコツなんです。
でもねえ….冷房の効いた部屋に植物を入れることもできないのに、
どうやって夜間を涼しくしてあげることができるの?と言いたいでしょ。
そりゃそうですよね。
日中はギラギラの太陽の熱で高温になり、
太陽光が地表に届けば地面を暖め、
コンクリートやプラスチックなどの物体にあたれば、建物や什器全体を暖めてしまいます。
プランターはできるだけ床面から離し、鉢底を熱源から遠ざけるようにしましょう。
プランターを花台の上に置き、直接床面からの熱を受けないようにしています。
すると鉢底の日陰部分は床面の温度と20℃以上の差が生まれていました。
実際にこの時の床面の表面温度は56℃ありました。
熱は温度の高いところから低い所へ移動します。
だから昼間は熱の逃げ場がないのでひたすら熱を蓄積し、
夜に太陽が落ちて気温が下がり始めると、蓄積していた熱を放出する…
壁や床からモワ〜とした熱が出てきます。
移動できるなら、半日陰にプランターを移動したり、
遮光ネットで日陰をつくり、日中を涼しく保てるように考える必要がありますね。
この熱をいかに下げることができるか?によって、
人も植物も快適に暮らせる環境になります。
植物が常に光を求めて枝葉を広げていくのは、
自分の足元に日陰の面積を広げていくことにも関係しています。
太陽光が地表に届かないように、自らの葉で遮り、
葉からの蒸散による気化熱で、周囲の温度を下げ、
地温が上がるのを防いでいるんですね。
植物を観察すればするほど賢い!って、そう思います。
夜に放射される熱を冷やすには?
実は簡単な方法があります。
それは昔から行われてきた打ち水です。
太陽が落ちてから水をまくと、
水が蒸発するときに熱を奪い、地面が冷えて、涼しくなります。
庭やベランダも植物に水をやるだけではなく、
地面や床にしっかり水をまくようにすると、
涼しくなって植物も人も快適になりますよ。
ちなみにナス科の野菜はこの暑さが苦手。
トマトやナス、ピーマンは、
急に花が咲かなくなってきます。
夏バテするんですよ。
だからなるべく早くに実を収穫し、傷んだ葉は全て取り除いてしまいます。
お盆過ぎには、新しい葉がどんどん出て、新しい花が咲き、実がなります。
実際には夏って梅雨明からお盆までですから、
意外と短いのですよね。
他に…植物の栽培の中で必要な暑さ対策は?というと、
枝すかし、葉すかしという作業があります。
植物は暑くなると、人間の汗と同じように水分を葉から蒸散させ、
体温を下げる努力をします。
その蒸散作用は株元に葉が多い植物ほど、蒸れてしまうことがあります。
例えばタイムやローズマリーなどです。
株元が蒸れると、中心部分の葉が枯れてきます。
植物にとっては葉を落とすことで、風通しを良くしているのです。
蒸れないように予め枝を間引くように剪定して、
風通しを良くすると適度な日当たりと、
快適な環境を手に入れ、
さらに草姿を綺麗に保つことができますよ。
ビタミンカラーのスイスチャードは暑さに強い野菜です。
うだる様な暑さでも、元気が出る原色系のカラーで、
お庭やベランダを元気に盛り上げましょう。
夏に弱いほうれん草の代用として考えるのも良いでしょう。
暑さに強い品種を選ぶことも、
野菜づくりの中では大切なことですからね。
夏は暑い!それは仕方がない事ですが、
植物が快適に過ごせる家は、人間にとっても快適です。
しかも楽しく元気に過ごせるように…
上手に夏を乗り越えられる工夫をしてみましょう。
では、まだまだ暑い日が続きますので、
皆様、熱中症にはお気をつけ下さいませ。